新規開業時の資金調達方法とは

中小企業庁が行っている起業家へのアンケート調査によれば、新規開業時に直面する最大の課題は「資金調達」で、５４．９％の方が困難だと考えていることが分かります。調達手段として最も多いのが「自己資金」「配偶者や親族、友人や知人からの出資金や借入金」となっています。一方で、金融機関からの借入金も４０％超の方が調達手段として挙げていて、非常に高い割合を占めています。

自己資金だけで新規開業資金の全額を賄えることは多くないでしょうから、金融機関からの融資、特に日本政策金融公庫や信用保証協会の保証付き融資を受けることを考えるのが、まず新規開業者が検討すべき調達手段となります。

他にはベンチャーキャピタルからの出資や助成金を受けることが考えられますが、前述のアンケート調査ではベンチャーキャピタルからの出資を受けた方は２％にとどまります。非常に先鋭的で高収益を期待できる事業であるか、明らかに社会的意義の高い事業である以外はハードルはかなり高いといえると思います。その一方で出資を受けることができれば、大口の出資を受けることも可能です。また、助成金は返済不要な点が魅力的ではあるものの、実際には非常に狭き門を突破する必要がありますので、資金繰りとしてあてにするのは適当ではないでしょう。

まずは金融機関融資をうけることを第一に考え、万が一融資が断られたとしても、他の手段をたのむよりは、事業計画などを練り直して再度融資の可能性を探るのが現実的な選択であると思われます。